段階的な補聴器の調整の一例をご紹介いたします。

本日は80代女性、テレビが聞き取れないと言うことでいらっしゃいました。

大きな声で話してもらっても勘で返事をされているご様子。
実際は補聴器なしでは会話が通じない状態でした。

そして、お作りしたのは両耳に耳穴型補聴器。
様々な事情で片耳に補聴器を装用される方もいらっしゃいますが、両耳活用できればそれが最良だと思います。


初回は取り扱いと装着の練習、日々の管理の仕方などを身につけていただきます。
2回目、耳が補聴器の音に慣れて来た頃に言葉の聞き取りを確認いたします。

下図が言葉の聞き取りの結果です。
△白三角が補聴器がない時の点数。▲黒三角が補聴器をつけた時の点数です。

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補聴器なしでは普通の声の大きさで5点、大きな声で60点。
補聴器をつけた最初のテストで大きく改善していますが、
最良の点数(90点)との開きがまだありますね。
 
 さらなる改善の余地があると言うことです。

これは担当者の調整と本人の感想だけでは発見できません。
測定までしっかりやっていく補聴器販売店でなければ見落としてしまいます。

そして初装用から2ヶ月後、目に見えてさらに改善しました。
小さい音の増幅量を上げながらもう一声目指したいです。
ここから先は、ご本人の年齢や生活環境、受け入れられる音量と
補聴器の性能に依るところと私は考えますが、可能であればボリュームアップです。
引き続きフォローアップを続けて行きたいです。

このようなケースからも補聴器の購入は認定補聴器専門店がお勧めです。