軽い難聴の方で補聴器をつけ始めて数ヶ月後に、
「補聴器しない時でも前よりよく聞こえるようになった」
という声をよく耳にします。

今日はそのような嬉しい声の一例をご紹介いたします。

70代女性、医療機関にて検査をされて、診断は右耳の感音性難聴とのこと。
補聴器装用の検討を勧められ試聴を開始しました。

2018年、語音明瞭度は、右耳60dBで70%。
音圧を上げても大きく改善しないように見えます。
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初期装用では、騒音下での音声の響き、歪みが不快で装用意欲は高くありませんでした。
しかし、1ヶ月もすると慣れてきたのか不快感軽減されていき、補聴器を購入。
また、環境音が入ることで耳鳴も楽になってきたとおっしゃっていました。
以降、少しずつ補聴器の音量を上げていきました。

2年経過する頃には、補聴器の音量も十分なものになり、
耳栓を指で抑えるとよく聞こえて、耳鳴りも楽だとのこと。
既成耳栓からイヤモールド(型取りした)に変更しました。

2021年再び、医療機関で語音明瞭度検査をされました。
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明瞭度が60dBで80%です。
「最近よく聞こえるようになった」気・が・す・る 
レベルを超えて、明らかに改善していました。
ご本人も生活する中で感じていたそうです。

これだけ、数値で出るケースは稀だと思いますが、
多くの人々が、つけていなくても前より聞こえるようになったとおっしゃいます。

私は内心で聴覚の活性化と思っています。
聞こえにくい状態で、想像で言葉を補い続けている聴覚と
たとえ補聴器で補っていたとしても
聞こえやすい状態を保って会話を続ける聴覚には、大きな違いがあって当然だろうと考えています。

もし、エビデンス情報をお持ちの方がいらっしゃったら、ご教示いただきたく思います。